nakaji art

我が心と身体が捉えた美について

2015年12月

空白書房より新刊のご案内です。

美術捜査官マリア 大英博物館の死神 表紙

『美術捜査官マリア vol.1 大英博物館の死神』

【内容紹介】
舞台は現代のイギリス・ロンドン。
大英博物館の地下収蔵庫で発生したミイラ盗難事件がすべての悪夢の始まりだった。
捜査に出動したのはロンドン警視庁美術骨董課の若き捜査官、マリア・キサラギ・ヒューズ。
マリアは現場に残された古代エジプトのヒエログリフを用いた暗号を解くうちに、
ロンドン中で次々と発生する大英博物館の収蔵品に擬えた連続殺人に巻き込まれていく。
その一連の事件は古代エジプトの死者を司る神「アヌビス」を名乗る猟奇殺人者から彼女への挑戦状だった!
事件の舞台はロンドンからミュンヘン、アイルランドへと急展開し、国境を越えて奪われた美術品を追うアート・スクワッド(美術特捜班)マリアの活躍を描く波乱万丈のアート・ミステリー。

【制作秘話的なチョットした小話】
作中に登場するヒエログリフの暗号は全て著者自身による手描きです。
(kindleだと表示が少し小さいので、見づらい方はどうかご容赦を)
正直申し上げまして、今作は道具立てのみならず、
現地取材や文献の読込みなど完成に至るまでにそれなりの歳月を要しました。
「だから何だ? 要は作者の自己満足に終始するのではなく、内容が面白いかどうかだ」
そう仰られたら「ごもっとも!」と深く頭を垂れ、
ぐうの音も出ませんが……。

お手にとって頂けましたら、法外の喜びです。

以下のリンクより販売サイト(Amazon)へジャンプできます。

2015年12月30日から2016年1月3日まで、
5日間の無料キャンペーンが実施されますので、
よろしくお願いいたします。




春画展を観るために
永青文庫へ行ってまいりました。

事前にインターネット上の書き込みやツイートを確認し、「激混み」との情報だったので、
覚悟をしてむかいました。

目白駅から徒歩でむかうと
かなり距離あり。
バスを使う方が時間的にも体力的にも
効率的かと。

夜道を20分ほど歩き、
ようやく到着しました。

通りに面した入口の看板。
「18際未満入場禁止」の赤文字が。
春画展 入口


こちらが展覧会場です。
趣のある建物でした。
永青文庫 春画展 会場

入口でチケット代金1,500円を払い(学割はなし)、
会場の中へ。

入ってすぐの階段を上がると、
正面に見える展示室には人だかりが。
入口脇の貼り紙に「4階の展示室からご覧ください。」と書かれています。

どうやら、
一番上の展示室から下に降りていく順路のようです。

さらに階段を上がり、
3階をスルーして4階へ。
(館内にはエレベーターもあります。)
うーむ、激混みでした。

既に閉館の一時間前だったのですが、
老若男女の波が絶えません。
会場内は熱気に包まれていました。

春画というものを今回初めて観たのですが、
決して卑猥なものではありません。

男女がいつの世も変わることなく
互いの存在を慈しみ、命を繋いできた営みを
静謐とさえ言いうるような筆致で
丹念に描いたものでした。

狩野派、応挙、
北斎に歌麿、春信といった
名だたる絵師達が持てる技量を注ぎこんで
描いており、見応えがあります。

しかもそれが実に官能的で美しい。

特に大名家に代々伝わる肉筆の絵巻物は
保存状態もよく、彩色も艶やかです。

教育的な意味もあったのでしょうか。

なぜか男性側が鎧を身に着けたまま
行為に及んでいる姿が多くあり、
現代の我々からすると違和感がありましたが……。

出口近くで本展のチラシを入手。
春画展 チラシとチケット


ミュージアムショップは別館にあります。
図録を購入。
4,000円となかなか良いお値段ですが、
読み応えのある分厚さです。
装丁も洒落ています。
収録されている絵が小さいのが気になりますが。
春画展 図録

図録はインターネットでの通販はやっておらず、
ここでしか購入できないそうです。

会場が手狭で、展示作品も大きくない上に
激混みという悪条件が重なって、
全ての作品を観るにはなかなかエネルギーの要る展覧会ですが、一見の価値はあります。

東京での展示は12月23日まで。
そのあとは来年の二月より京都に巡回するそうです。

ご興味を抱かれた方は是非。

春画展 公式サイト
http://www.eiseibunko.com/shunga/index.html

diogenes08
先生の落っこちた森には、
巨大な食虫植物が大口を開けて待ち構えていた!
このままだとひと呑みにされてしまう!

ディオゲネス先生より今日の一言。

"今日もお仕事お疲れさまでした。
え? 今日も平凡な一日で刺激がなくて退屈だったって?
無事に何事もなく一日を終えるって
野生動物にとっては奇跡のような一日なんです、ホントに。
人間って、ずいぶん贅沢ですね。"
 

diogenes07
黒い雲が急にモクモクとわいて、
三日月を覆い隠すと、
光の腕が消えちゃって、
先生は真っ逆さまに空を落ちていく!

ディオゲネス先生より今日の一言。

"あなたの人生が成功しても失敗しても、喜劇でも悲劇でも、
行き着く先は同じ「死と忘却」です。
だから、そんなに焦ったり、深刻に悩む必要なんかないですよ。
生きているうちはなるべく肩肘張らず、
目くじら立てずに楽しく生きましょう。
ヒトの一生なんて、
地球という少々エキサイティングな遊園地に滞在する
短い休暇のようなものなのですから。"








昨日(12月12日)、川崎市生田緑地内にある
「かわさき宙と緑の科学館」のプラネタリウムを
観てまいりました。

まずは外観から。
かわさき宙と緑の科学館 外観

かわさき宙と緑の科学館 プレート

お目当ては何と言ってもプラネタリウム。
チケットを購入して早速ドームの中へ。
座席は投影機を中心に円形に配置されており、
予約席などなく、空いている席なら
どこでも自由に座れます。
ドームの四方は実際の東西南北の方角と一致しています。
ドームの中心に近い席だと
円周がそれほど大きくないため、
真上を見上げたときに少し首がツラいかもしれません。
私は最後列である壁際の南側に着席しました。
かわさき宙と緑の科学館 プラネタリウム内

中央に鎮座する投影機、
MEGASTAR-Ⅲ FUSION(メガスター・スリー・フュージョン)。
輝く赤いボディがコンパクトで美しい。
そのミニマルな外見からは想像しがたい世界最高の美しい星空を投影することができるシリーズ最新機種です。
「FUSION」とは従来の光学式と最新鋭のデジタル式という投影機の「融合」を意味しています。
地上からの星空を再現するだけではなく、宇宙の果てにまで旅立つことのできるマシンです。
プラネタリウム・クリエイター、大平貴之氏の技術の粋がこのボディの中に詰め込まれています。
MEGASTAR-Ⅲ FUSION(メガスター・スリー・フュージョン)

ドームの入口でチケットを提示すると、
以下のような双眼鏡を手渡されます。
Vixen社製のしっかり、ずっしりした双眼鏡です。
科学館の貸出用の双眼鏡

投影中の星空を観るために一人に一面
貸し出されます。
つまり、肉眼では見えない暗い星や銀河を構成する星の一点一点までがスクリーン上に精緻に再現されているという自信の表れでもあるのでしょう。
大平氏の驚異の技術力を是非ご覧あれといったところでしょうか。
双眼鏡のピントは館内が暗くなる前に調節しておきましょう。
そうすれば、投影中に解説者が矢印で指示するポイントへスムースにフォーカスすることができます。

スクリーンに映し出された星空は
奥行きがあり、双眼鏡で確認すると、
青白く煙る天の川が無数の星によってリアルに再現されていることに感動します。

その驚きは言葉ではなかなかうまく説明できません。
是非ともご覧頂きたいです。

番組の内容自体は、
各月ごとのテーマに従って解説者が進行していくもので、
今月のテーマは『宇宙観測新時代』。

現代の最新鋭の望遠鏡が宇宙の謎にいかに挑んでいるのかをすばる望遠鏡のとらえた銀河の写真をまじえながら紹介していました。
とても丁寧な解説で大変分かりやすかったです。

現在開発中の直径30メートルの鏡を用いた巨大望遠鏡を使えば、宇宙の始まりの姿が捉えられるかもしれないという解説には実にワクワクしました。

解説の途中で、
12月3日に科学館の撮影した
北の星空を通過する「はやぶさ2」の映像が観られたのは興味深かったです。


ご興味を抱かれた方は是非。

かわさき宙と緑の科学館ホームページ
http://www.nature-kawasaki.jp

プラネタリウムの残席状況は以下のTwitterからリアルタイムで確認できます。
https://mobile.twitter.com/kawasaki_purin

さらに、以下の書籍に目を通してから行かれると、
大平貴之氏のプラネタリウム開発に人生を賭ける情熱と技術力の高さを再認識でき、
より感動が深まると思います。




さらに、ご自宅でも大平貴之氏のプラネタリウムを楽しみたい方には家庭用もあります。




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